介護保険でまずはじめに関わる職種はケアマネージャー(介護支援専門員)です。役所の介護保険課の人が先かも知れませんが。
介護保険制度の特徴といえる存在のケアマネージャーは都道府県下の公的資格になります。
余談ですが、第1回介護支援専門員試験の出題数は、なんと…10問だったのです。
この情報は調べても出てこないみたいです。
このケアマネージャーになるには基礎資格が必要となります。医師や看護師、理学療法士や作業療法士…まだまだありますが、ここで取り上げるのは「ヘルパー(初任者研修)旧ホームヘルパー」です。
この数ある基礎資格は実務経験5年以上という条件もありますので、そう思い付きで取れる資格ではありません。
介護の需要の高まりによりケアマネは魅力的な資格でもあり人気も高いです。
以前はヘルパーを実務経験5年で受験資格を取得し試験に合格すればケアマネになれたのですが、2018年それが出来なくなったのです。これは介護業界にとって大打撃と言ってもいい事件です。
というのもヘルパーをしている方々の中にはケアマネになるステップとして働いている方が少なくなかったからです。ステップとはいえ現場の即戦力でありヘルパーの方々は施設や在宅にとって必要不可欠な存在に変わりありません。それが突如叶わなくなるわけですから、これを機に断念した人も居たでしょう。
そのようなヘルパーさんたちに支えられてきた介護業界は今後更に人手不足に拍車がかかること間違いありません。現に外国人技能実習生を介護職にという話し合いが進められています。
とはいえ3年働いて別の資格を取り、5年の実務ということでスムーズに行けば8年で取れる計算にはなりますので3年延びただけと捉えることができますが、3年は人によって諦めるに値する年月とも思えます。
現場の人手不足に焦点をあてると望ましくない状況ですが、「ケアマネージャーの質」という点においては今後向上が見込めるポジティブな要素と言えるでしょう。
2000年以降、かけ足で始まった介護保険。ケアマネにおいては先ず増やさなければならないので、質など度外視で来たわけですから、やっと質の向上に着手できる段階に至ったと捉えるべきですね。
話が逸れましたが、前述の通りケアマネは様々な経緯で資格を取るので知識や経験にかなり違いがあります。大概ケアマネは役所で無作為に決める事がほとんどなので、それこそ「運」です。もちろん交代してもらえたり、事業所自体を変えることも可能なのであまりにもウマの合わないケアマネさんでしたら変えてもいいと知っておきましょう。