パーキンソン病は難病といっても進行が緩徐な傾向なので、療養生活の過ごし方次第で未来を大きく変える事が可能です。
そこで先ず頭に浮かぶであろう「リハビリテーション」についてです。
ここでは現在の「リハビリテーション」の在り方や理学療法士の置かれている状況など、これからリハビリテーションを受けたいと思っている方にとって知っておいてほしい事に触れていきます。
パーキンソン病と診断され、医師をはじめ様々な人に「進行は緩やかだから~」「死ぬ病気ではないから〜」などと言われ漠然と日々を過ごし、気付いたてみたら症状に悩まされていた。なんて方はいらっしゃいませんか。
「身体を動かしていれば」「薬を飲んでいれば」なんとかなるのではないか。と思いがちですが、実はそう簡単なことではありません。
「運動」と言っても皆さんが想像する「運動」と、病気の進行に備え、できる限り現状同様の身体機能・能力を維持・向上させる目的の「運動」とは内容がかなり異なるのです。
先ず大事なことを言わせて頂くと
「運動」と「リハビリテーション」とは
別けて考えてください。
これらを混同してしまうといずれ後悔することにもなりかねません。
ここで指す「運動」は趣味で行っていたり、ジムなどに通っていたり、または健康的だからと始めてみたりといったもので
あくまでも治療目的でもなく、機能・能力回復といった病気に対する具体的な目標を設定せずに行うものです。
一方「リハビリテーション」は
当然、治療を目的としています。ただしパーキンソン病といった進行性疾患のリハビリの場合、治すというニュアンスよりは、防ぐという意味合が強くなります。
「どのように進行するのか」「どのくらいの早さで進行するのか」「どのような動作から困難になるのか」等
このような予測を元に訓練プログラムを立案します。
リハビリテーションといっても、実施するにあたって一切資格は必要ありません。
こう聞くと驚く方もいると思います。
よって、あなたも今日から病気や障害のある方に対し「リハビリテーション」を行う事ができます。またそれによる報酬も受け取れます。
お気付きになる方もいると思いますが
「リハビリテーション」という言葉に信頼性は皆無なんです。
ということは病気や障害で困っている人は「何を信じて選べば良いのかわからない」というわけです。
そこで「資格」が重要なキーワードになるわけです。そこで簡単に「資格」について説明します。
アメリカ由来の西洋医学。1965年(昭和40年)に日本国において交付された「理学療法士・作業療法士法」によって設けられた国家資格です。原則として医療機関・介護施設においての業務に限られているため、開業は認められません。そのため国家資格としての活動は限られています。
中国由来の東洋医学。これらの馴染みのある資格ですが、これらは全て1993年(平成5年)に国家資格としての認められたものです。それまでは頑なに国家資格として国は認めなかったのですが、何故かこの時期は認めたのです。
奇しくも民主党による政権交代の年でもあります。
このような治療に興味がある方は是非お試しください。
日本由来の東洋医学。上記のあん摩マッサージ指圧師、はり師及びきゅう師と同様1993年(平成5年)に国家資格に移行している。
本来、骨折・捻挫・脱臼などの整復に特化した分野でしたが時代とともにスタンスを変化させている分野です。
この分野は各企業や団体が運営している資格なので把握するのは困難です。難病のリハビリテーションの観点から言わせていただくと病気や障害のある方のトレーニングは想定されている分野とは言い難いです。もちろん怪我からの復帰などは想定されてはいても、病気や障害の治療目的ではないでしょう。
資格も明らかにせず「パーキンソン病は治る」「独自の治療法」などとエビデンスの無い治療法やサプリメントを販売するような無責任な業者が増えていますのでご注意ください。前述したように法的に職域を限定できない事情上何があっても泣き寝入りになってしまいます。そのような業者に関わる前に主治医に必ず相談して下さい。
上記の資格を見て「どの資格が正解なのかわからない」といった感想を抱くのも無理もありません。
1993年の法改正の影響なのは明白です。
この時期を期に「養成校乱立」が到来し、ついに収集のつかない現在に至るわけです。詳しくは個々で調べてみて下さい。
近年では○○療法やら○○手技やらと胡散臭いものも散見され、患者さんのためなのか私腹を肥やすためなのか私には理解し難い惨状です。
今や資格保持者の質の低下、資格保持者の急増による就職難、仕舞には財政難による保険点数引き下げや介護保険料の増額、今後悪化の一途を辿ることでしょう。
ここで一番迷惑を被ったのは
リハビリテーションを必要としている患者さん
ということは言うまでもありません。
とはいえ嘆いてばかりいられません。
唯一信頼しうる要素は「経験と知識」でしょう。
各セラピストとのコミュニケーションで判断する他ありません。
※途中私的見解が目立つところがありますが、ご了承ください。